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第3章 モノづくり指向の産業

第4節 就業環境


 萎縮する経済の中で、雇用環境がますます厳しくなってきている。
 さらに、働く人の間でも、所得等の格差が次第に拡大している。

第1項 労働力人口
 富山県の労働力率は、全年齢を通じて男女とも、都道府県の中で特に高い位置にある。また、女の年齢階層別労働力率に見られるM字カーブは次第に解消してきている。

第2項 就業機会(産業構造・職業構造就業機会の変化)
 1990年代後半に至り、産業構造・職業構造が一層大きく変化し、就業の場が転換しつつある。

第3項 雇用条件(雇用の動向雇用形態賃金水準)
 バブル経済の崩壊以降、雇用情勢は軟調に推移し、1990年代後半以降は雇用調整が本格化し、特に2002年ごろに一層急速な悪化が見られたが、その後回復が見られる。
 富山県は正規雇用比率の高く長期継続就業者の多い県であったが、雇用動向の変化の中で、雇用条件は厳しいものとなってきている。

第4項 働く力
 職業能力の向上が、一層個々人の努力に求められるようになってきている。


 長期的な経済活動萎縮の趨勢の中で、雇用環境は一層厳しくなってきている。また、同時に流動化が進んでいる。
 各人は、自らの働く力(エンプロイアビリティ)を高めるよう努力する必要があり、また、各職場においては、それぞれの普遍的な働く力が高まるよう努めることが求められている。
 地域で新たな産業を形成していくためには、何よりも人を生かす仕掛けを形成していく必要があり、組織においては才人、産業人、専門家を、地域においては挑戦家を的確に把握し、それに相応しい処遇のもとで活躍するよう配慮していかなければならない。

(この箱書きの記述は、一般論として感じられることであり、残念ながら本節の内容をあまり踏まえていない。)


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(Jun.02,2022Rev./Dec.29,2002.Re-ed.)