大転換(地域で必要な行動)T.大転換の時代現在、地球温暖化、資本主義市場経済の限界など大転換の時代にある。 今後の地球の大混乱を避けることは極めて困難と思われるが、当面どう対応していくか。いろいろと説明すべきことが多い。 以下の内容では全く不十分であるが、取り敢えずその骨子を描いておく。 ⇒大転換の時代 U.転換のためのシナリオ 転換を図るには、まずどのような社会を求めるのか宣言し、それを実現させる方策を正しく判断していく必要がある。 ⇒転換のためのシナリオ 求める社会としては「共愉社会」を考える。 次に、正しい判断としては、根拠のある判断、自らの倫理観(正義観)にかなう判断が求められる。前者については、温暖化の認識、人口減少の直視など多くの課題が挙げられる。また後者については、自らの倫理観を表明し、地球温暖化、格差社会、その他諸課題についての考え方を明確にしておく必要がある。 以下、小生の考える骨子を述べる。 V.転換の概要 1.生活 ⇒生活の転換 ◎消費生活での地球温暖化ガス排出のゼロ化 排出の多い消費生活を改める。特に、交通・冷暖房・物の消費などを削減する。 ◎地域社会に開かれた生活 地域社会の多様な課題は、家庭、政府、市場ばかりでなく、地域に住む人々の繋がり(公共圏)の中での解決していく必要がある。このため、我々一人ひとりの生活を社会に開かれたものへと変えていき、日常生活での繋がり合いを楽しい活動として形成していく。こうした中で、自ずと形成される支え合いを実現していく。 2.産業活動 ⇒産業活動の転換 ◎生産活動での地球温暖化ガス排出のゼロ化 産業活動にあっては、なによりも地球温暖化ガス排出のゼロ化を実現する。同時にこのために必要な産業構造の転換を図る。最小限のエネルギー利用は再生可能エネルギーへの転換を図っていく。 ◎企業経営の原点に回帰 企業経営は、その原点に戻り、消費者に喜ばれる財・サービスを生産し、その対価を受け取ることによって、企業に働く人々に生きていける賃金を渡していくことを本旨とする。 3.土地利用 ⇒土地利用の転換 ◎長期的気候変動に配慮した土地利用への転換 纏まって住み、食料生産の自給持続ができる土地利用に転換していく。 また海進対応も念頭におく。 ◎縮充時代の基盤整備 地球温暖化、人口減少等を念頭に置き、基盤整備の在り方を転換する。 4.国際社会 ⇒国際社会での共生 ◎混乱する国際社会の中で、多様な争いを避ける積極的努力を続ける。 特に、地球全体の問題に関する多様なフリーライドの状況を改める。 また、危機にあっても、国として自立可能な体勢を形成していく。 W.人類文明のホスピス このようにして描いた大転換について、皆で熟議し、共通認識を形成し、転換を進めていく。 ただし大転換は極めて困難であり、結局は、人類文明が混乱し、終焉していくことを少しでも安らかなものとしていくいわばホスピスへの行動となろう。 こうした中で各人は、自分なりに納得できる生き方を選択し、対応していく他はない。 ⇒人類文明のホスピス 表紙に戻る (Apr.24,2021) |