第2章 富山の舞台第6節 舞台の転換
本節は本章「富山の舞台」の総括となるところだが、今後確実に予想される地球温暖化等にともなう混乱を列挙し、予め対応の方向性を提示しておく。 波乱の内容としては、まず南海トラフ大震災が予想される。時期は不明だが確実に起こるであろう。ただ、富山では相対的には被害は小さいと思われる。 地球温暖化にともなう混乱としては、まず既に起こりつつある様々な気象災害の激甚化であり、今後、海水面の上昇も進むであろう。さらに気象変動の結果として、食糧生産が不安定で、国外からの入手も困難となり、飢饉に見舞われる可能性も高い。こうした状況の中で、多様な国際的紛争が起こり次第に厳しいものとなっていこう。 様々な混乱の結果として、最終的には、限られた土地で少人数で生きていかざるを得なくなる。 こうした大混乱の可能性を直視して対応していかざるを得ない。 (1) 温暖化ガス排出の削減 地球温暖化に対しては、経済活動を鎮静化せざるを得ない。このため、消費生活・生産活動の転換を図っていく必要がある。 温暖化ガスの排出が多い消費活動は、極力削減していく必要がある。特に、一人当たり排出許容量(例えば全人類平等の想定、現在日本人は人類平均の約2倍を排出)に鑑みれば、現在の生活は、許されないものとなっている。 消費生活の転換に伴う需要の変化により、生産活動も変化していかざるを得ない。さらに、住宅建設や各種基盤施設の整備についても、温暖化ガスの排出が大きく、縮小していく必要がある。 (2) 人口減少の受入れ 地球温暖化に鑑みれば、むしろ人口減少は経済活動の鎮静化のために好ましい。また、食糧自給の可能性から考えても、大幅削減が必要なことは明らかである。 大切なのは、人口の減少に対応した、経済社会を構築していくことである。このためには、拡大を良しとする価値観を改め、地域なりに互いに支え合う社会を形成していく必要がある。 (3) 居住地の適正化 災害に脆弱な地域を避け、安全な地域にまとまって住む必要がある。特に、長期的には、海面の上昇により、平地の相当部分が失われる可能性も検討しておく必要がある。 (5) 食糧確保 食料の供給については、混乱に陥っても、自己責任で対応できる体勢の整備が必要である。 このため、高温下での生産種の選択、生産様式の確立が必要である。こうした対策を進めるための農業生産を積極的に支援していく必要がある。 また、耕地の維持、拡大を目指す必要があり、関連する規制措置も展開していく。 (5)国際的紛争の回避 国際社会には多くの課題があり、見込まれる混乱への事前的対応を進めるとともに、国として誇りある行動を取っていくことが必要である。さもなければ、世界から見捨てられることとなろう。 本頁の内容は検討不十分であり、表現も練れていないが、取り敢えず掲げておく。 (Jul.10,2024Rev/May.03,2020) |