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消費者物価地域差指数
―上昇趨勢の懸念―

 消費者物価(総合)の地域差については、予想されるとおり、概ね大都市地域で高く、その他で低い。
 ただし、詳細に見ると例外的な地域も多い。
 こうした中で、2017年の富山県の持家の帰属家賃を除く総合の地域差指数は、99.0で都道府県の中で20番目と中ほどにある。  ちなみに、石川県は、6番目の高さである。地方中枢都市に準ずる金沢市があるためであろう。
 県庁所在都市統計もあるがここでは都道府県統計を用いている。ただし、どのように調査しているか周知していない。


 富山県の費目別指数を見ると、総合指数を引き上げているのは食料、被服履物、光熱水道であり、引き下げているのは住居、交通通信、教養娯楽、教育である。


 富山県の総合指数を引き下げている費目は、いずれも東京都など大都市圏で特に高い費目である。また大都市圏で平均を下回る費目については、富山県では平均を上回っている。
 これらのことから富山県の物価は非大都市圏型といえよう。


 総合指数の変化を見ると、富山県では2013年に97.5、都道府県の中で40位であったものが、2017年99.0、20位となっている。
 近年次第に上昇しており、動向を注視しておく必要がある。
 


 次に富山県について10大費目別にみるが、各費目をさらに詳細にした情報がなく、事情がよくわからない。また、都道府県によっての取り扱いの違いや統計的な不安定な面もありそうで、あまり、突き詰めてあつかうべきでないだろう。


食料
 2013年に97.3、都道府県の中で41位であったものが、2017年101.1、13位となっている。
 福井県、石川県も高く、水稲単作で地場野菜が少なく移入しているため高値となっているのであろうか。
 住宅
 比較的低い水準で横ばいが続いている。

光熱・水道
 住宅と同様に、富山県については、比較的低い水準で横ばいが続いている。
 家具家事用品
 平均程度で振れている。

被服及び履物
 2017年特に急上昇した。これが総合指数を大きく引き上げているが今後も続くのかははっきりしない。
 保健・医療
 都道府県間全体の差は小さいが、低い位置から高い位置へと反転している。

交通・通信
 2013年に99.7、都道府県の中で20位であったものが、2017年には97.7、37位とかなり低い位置まで低下した。
 教育
 かなり低い水準で横ばいとなっている。

教養娯楽
 ある程度低い位置で横ばいとなっている。
 諸雑費
 かなり高い位置で横ばいとなっている。  


統計データ

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(Sep.14,2018)