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地域社会の捉え方 ―社会類型論―
集団類型論の系譜 |
テンニース | ゲマインシャフト | ゲゼルシャフト |
クーリー | 第一次集団 | 第二次集団 |
マッキーバー | コミュニティ | アソシェーション |
高田保馬 | 基礎社会 | 派生社会 |
社会集団の類型として、大きく近代以前の類型と近代以降の類型に二分されることがある。コミュニティは、近代以前の類型とされる。
閉塞する社会の中でコミュニティの在り方に期待が寄せられている。ただし、コミュニティは、人と人との過剰な繋がりを持ちがちであり、肯定的な側面ばかりでなく、否定的な側面も抱えるものとして捉えられている。
さらに戦争中の町内会等が翼賛会となり戦争遂行に加担したとして戦後に否定されたこともあった。
マッキーバーの類型の概念 |
コミュニティ | 地域性と共同生活の存在と共属感情による 基礎的社会集団 共同関心により成立 なんらかの自足性を持つ |
アソシェーション | 特定の類似の関心に基づいて限定的目標を 達成するための集団 人為的に構成 |
ちなみに、社会学では、マッキーバーがコミュニティに対峙し、地縁に縛られないボランタリィな集団として、アソシェーションを挙げている。
地域社会組織の弱体化に対する懸念は、行政府内でも1970年前後に既に現れている。この時期は、我が国が経済的キャッチアップの過程を達成し、包括的な国家目標が曖昧になり始めるとともに、大衆社会が形成された時期でもある。
具体的には、国民生活審議会において、「コミュニティ」の言葉が現れ、ついで、自治省が、モデルコミュニティなどの施策の展開を図った。
ただし、「コミュニティ」の用法は、社会学でR.H.マッキーバーが使った意味とは異なり、地域での自発的な責任論が念頭に置かれるようになっている。
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(Apr.24,2020Rev.)
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