増加する医薬品生産
厚生労働省の「薬事工業生産動態統計」によれば、2015年の富山県での医薬品の生産額は7,325億円であった、都道府県の中では、前年最大の埼玉県を抜いでいる。富山県に続くのは、埼玉県、東京都、大阪府、静岡県、神奈川県であり医薬品は大都市圏に特に集積した産業である。しかし、江戸時代からの伝統が根付き、今日なりの生産体制をしっかりと形成しているといえよう。 |
富山の製造所は90所あり、これは、大都市圏の東京、埼玉、兵庫、神奈川に次いで多い。 また、従業者数は約8500人であり静岡に次いで多い。 この統計だけでは、各地域の生産様式(自社・委託生産)別生産額の状況と製造所数・従業者数との関連性はよくわからない。 医療保険の運営の困難さから薬価が低下しがちであり、医薬品産業には厳しさがある。しかし、それぞれの企業なりの研究開発、必要な投資を続け、取り敢えずは1兆円の生産を目指して、発展していくことが期待される。 さらに地域としては、医薬品生産を取巻く、容器・機械・印刷・パッケージ・梱包等々の製造業、研究開発、関連サービス提供等々多様な事業が集積しており、既に優れた産業クラスターを形成している。今後は、医薬品はもとより化粧品・健康食品等々の類似物の生産基地として、一層の産業集積が進むよう、発信していくことが望まれる。 (統計データ) 関連項目に戻る (Mar.31,2017Rev.) |