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人口推計モデル ―地域人口の推計―
(1) 推計の基本
人口推計は、当年度の性別年齢別人口それぞれに生残率(1−死亡率)、及び社会移動率(流入超過率)を掛け次年度の人口を求める。
また、0歳人口については、女性の再生産年齢(15〜49歳)人口にそれぞれの出生率を掛け合計した後に性比を掛け求める。
それぞれの率の仮定については、将来の特定年次の率を設定した後、中間年次は、等差(社会移動率、出生率)あるいは等比(死亡率)で中間補完し求めればよい。また、出生率については、合計特殊出生率及び年齢別配分率を設定しその積を求めればよい。
(2) 地域規模と人口推計
地域 | 人口規模 | 基本的方法 | 社会移動の加味 |
農山村の小規模集落 | 〜50人 | 構成員各人の意向調査から 動向予測 |
農山村の集落 | 〜500人 | 年齢別世帯構成一覧から世帯及び構成員の 動向予測 |
農山村 | 〜5千人 | コーホート要因法 (出生率・死亡率・ 社会移動率から予測) | 住宅団地整備計画、 その他人口流入施設の計画 |
町・小規模市 | 〜5万人 | 大規模住宅団地整備計画、 幹線道路整備等による 都市形成の趨勢変化 |
大規模市、広域圏 | 〜50万人 | 都市計画の変更等にともなう 趨勢の変化 |
県 | 〜 | 経済成長の趨勢と 人口都市集中の関連等から 動向予想 |
地域規模による事情変更の加味
地域の人口推計における社会移動率には、その趨勢的変化も含むが、さらに事情の変化が想定される場合には、その内容を加味する必要がある。
この事情の変化で趨勢に含まれるもの含まれないものについては、地域の規模によって自ずと異なってくる。
例えば、日常生活圏としてまとまりを持つ富山県などの段階であれば、特に何か努力することによって趨勢から乖離する動向がもたらされると考えることは容易でなく、経済動向等と連動した我が国全体の人口移動の変化などを捉えることとなろう。
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