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人工妊娠中絶詳述
―低い人工妊娠中絶率―

 人工妊娠中絶率は低下し続けており、また、富山県の率は都道府県の中ではかなり低い。

 人工妊娠中絶率(再生産年齢(15-49歳)人口千人当たり数)について、富山県は、4.7件/千人(2020年度)で、大都市周辺県に次いで低くなっている。
 地域ごとの状況を見ると、奈良、埼玉等の東京・大阪周辺県で低いが、これは施術地と住所地の違いによるものであろうか(母親の住所地で集計されているはずだが?)。
 また、九州の諸県で著しく高いことも目立っている。
 

 地域別に年齢階層毎の妊娠中絶率を見ると、それぞれ20歳代前半で最も高く、以降低下している。


 人工妊娠中絶率の長期的変化については、かつては戦後の混乱もあり、極めて高かったものが、その後急速な低下を見せ、さらに概ね1970年代以降は漸減を続けていた。そして1990年代半ば以降は全国平均約10人/千人で横ばいを続けていたが、2000ゼロ年代に入って再び低下し続けている。
 これは、1999年に処方箋によるピルの解禁があったこと、避妊に関する知識の普及が積極的に図られてきたことによろう。


 人工妊娠中絶率の低下は、21世紀に入っても続いている。ただし、若年人口の減少も背景にあることを留意しておく必要があろう。
 富山県では2020年度に5件/千人を割った。


(統計データ)

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(Jan.28,2022Rev./Sep.03,2006.)