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県内での一極集中
―富山市に向かった人口の流れ―

(1) 市町村間移動
(2) 人口増減
(3) 年齢構成
(4) 将来人口


(1) 市町村間移動
 県内市町村間の人口移動(2015年-2020年)を国勢調査で見ると、転入、転出人口は、富山市、高岡市、射水市などで大きい。
 また、転出入の差の純流入では、富山市、射水市、滑川市、砺波市そして舟橋村で大きい。逆に純流出では、氷見市、南砺市、魚津市そして入善町、朝日町、上市町などで大きくなっている。


 下図は、市町村間の人口移動の出入りの差を示したものである。
 県内では、全体として富山市に向かった人口の流れがあり、富山県なりの人口の一極集中が次第に進んでいることがわかる。
 県境の市町(氷見、小矢部、南砺、朝日)からより内側の市町(高岡、砺波、入善、黒部)への移動、さらに中心の富山市に向かった移動、そしてこの流れと富山市からのはみ出しを受け入れる富山市周辺市町村(射水、滑川、舟橋)への移動がある。
 こうした中で、高岡、砺波、黒部、魚津は周辺からある程度受入れているが、高岡、魚津では流出も大きい。
 下図は、人口の市町村間移動を個別に表したものである。
 富山市、高岡市、射水市などについては、出入双方向の動きが大きく、その差として純移動がある。


 人口の東京一極集中は批判的に捉えられるが、県内一極集中はどう捉えるのであろうか。



(2) 人口増減

 2010年代後半の各市町村の人口総数の変化については、増加したのは舟橋のみであった。これに対して、減少率の大きいのが、朝日、氷見、上市、南砺、小矢部などと続き、減少が軽微にとどまっているのは、富山、滑川、射水、砺波などとなっている。

(統計データ)


(3) 年齢構成

 以上のような人口の変化の結果、各市町村の人口の年齢構成については、高齢化の特に進んでいる市町村としては、朝日、氷見、南砺が並び、逆に若年層の特に多いのは、舟橋であり、比較的若年層の多いのは富山、滑川、砺波、射水などである。




(4) 将来人口
 市町村別の将来人口を社会保障人口問題研究所の予測で見ると、上述のような人口動向を背景にして、減少率が大きいのは朝日、氷見、南砺、魚津、高岡と続き、増加するのは舟橋のみ、相対的に減少率が小さいのは砺波、富山、射水、滑川となっている。




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(Mar.05,2022Rev./Mar.20,2008Re_Ed/1996.Orig.)