関連項目に戻る

国勢調査の移動分析
─少ない人口移動─

 右図は、2020年10月現在の各都道府県内居住人口(5歳以上)について5年前に住んでいた場所(県内他所、他県、現住所)の構成比を表したものである。2020年時点の居住人口についての構成比であり、県外へ転出していった人口は関係していない。このため転入してきた人口比が大きいとしても、必ずしも人口増加に繋がっているわけではない。
 富山は、他の日本海沿岸諸県と同様に、移動が少なく、現住所に住んでいた人口が特に多い県となっている。
 他方、県内移動の構成比が特に多いのは、沖縄、北海道、鹿児島であり、それぞれ道県内の中核都市への人口集中が特に進んでいる。程度の差はあるが、富山を含め他の府県でもこのような動きは見られる。
 他県からの流入が多いのは首都圏を始めとした大都市圏の都府県である。


 下図は、過去5年間の都道府県境を超えた人口移動を転出・転入を分けて表したものである。
 富山県などは基礎となる人口規模自体が小さいが、移動もかなり小さい。


 人口の転出入の差(純流入)を見ると首都圏への流入超過が目立ち、2010年代後半では、前半に比較して、東京一極集中が一層大きくなり1都3県の流入超過が目立っている。
 これとともに愛知を含め全国の各ブロックで、仙台(宮城)、福岡といった地方中枢都市所在県への移動が読み取れる。北海道での道内移動は、この移動に対応するものとも言えよう。


 富山の他都道府県との人口移動については、隣接県と三大都市圏との関係が大きい。


 富山への人口の純流入については、流出(マイナス)で大きい方から、石川、東京、神奈川、愛知が並んでいる。
 流入では、岐阜、長野が並ぶ。また東北・北海道もある程度の流入超過となっている。


(統計データ)

関連項目に戻る

(Mar.02,2022Rev./May.06,2002.)