資本主義市場経済の崩壊

 地球温暖化への対処について、多くの企業は。口先ではその必要性を言っているが、実態はかなり怪しい。我が国の金融機関は地球温暖化対応のための国際組織から、一斉に脱退した。これはアメリカの諸企業の脱退に倣ったもので、主体性がなく、幼稚な釈明を並べている。

 我が国の、そして世界全体の所得格差については、限界を越えていることは間違いない。いろいろな事業に投資しその見返りを得るということはそれなりの正当性があろうが、その度を越えてしまっている。各個人あるいは各企業が実際に行っている多くの投資は、その事業の必要性、正当性を吟味している訳でなく、かなり正義に沿わないものとなっている。
 1990年代の半ばに、我が国の企業はその活動において、適正な賃金の支払いに配慮することの放棄を宣言している。この時点で、資本投資による収益は怪しいものとなっていることにもっと配慮する必要があろ。近年になって賃上げの必要性を叫んでいるが、消費拡大を求めるものであり、本旨がかなり危うい。
 資本主義社会での活動が法律に抵触しないと言い訳をするのであれば、法律を改めることが必要であろう。我が国では、個人資産形成のための投資奨励などまったく不思議な政策を展開するのみである。

 このように、資本主義市場経済が崩壊してしまっていることを確認する必要がある。
 我々は、所得のための仕事をする際にも、正義を先行させる必要がある。
 新たな方向について、一言述べておくと、今後は、生産手段を働く人と資本の拠出者の共有に切替えていく必要があろう。そしてそこで働く人が、正義に配慮しつつ、経営に参画していく必要があろう。

 以上、荒っぽい説明だが、今後、資本主義の転換を考えていくため、取り敢えずメモを残して置く。

May.18,2025

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