見えてきた一元論のメカニズム「毛内拡著『脳と免疫の謎』NHK出版新書2025年」を読んだ。これまでの脳の研究は、主としてニューロンによる情報処理に関するものであった。そしてその周りにあるグリア細胞は、ニューロン系を支えるものとして捉えられ、あまり顧みられなかった。 しかし、グリア細胞の多様な機能が見えてきた。そしその炎症(疲労)が多様な精神疾患に繋がることも理解されるようになってきた。勿論、まだまだ分からないことも多い。しかし、我々の精神作用は、それぞれの与えられた環境のもとでの化学的なメカニズムとして推測できる。 脳科学が進む中で、デカルトの二元論は、早くから否定されつつあったが、今、一元論としてのメカニズムが推測されるようになってきたと言えよう。 Jun.18,2025 目次に戻る |