2013年3月定例会 一般質問 2013.3.14.thu

1. 花と緑の推進事業について

 日本共産党の中山雅之です。最初に、花と緑の推進事業について質問します。
 富山駅から中心市街地までの区域のフラワーハンギングバスケットに、5,750万円の予算です。道路の照明柱等に設置の4街路、185箇所は、一箇所あたり29万2千円にもなります。
 日本共産党富山市議団として市政アンケートに取り組んでいます。富山市全域に返信封筒をつけて配布して、現在484通の返信が届いています。「富山市中心部の再開発事業など、大型・重点事業の推進について」の問には、賛成23.8%、反対40.6%、わからない35.0%などです。フラワーハンギングバスケットについては、「緑がいっぱいの富山で誰のためか」「税金をつぎ込んでまで設置することはない」「地面に植えた草木の手入れができていない。それをきれいにすればいりません」「中心部に偏った投資に、私たちの地域は見捨てられているようです、すごく不満です」などの書き込みがあります。大きな富山市の財政力を何でも拠点に集中するまちづくり、このような税金の使い方には、市民の批判の声があります。事業の見直しが必要ではありませんか。
 環境の整備、美化は大切です。例えば、市民生活に直結した住環境の整備では、市営住宅の環境改善の要望は大変切実です。予算では、市営住宅リフォーム事業は800万円、高齢者向住戸改善事業は1,809万円、市営住宅バリアフリー化事業はわずか50万円です。3事業合わせても約2,660万円です。ハンギングバスケットの半分に届きません。もっと市民の生活を直接に応援する税金の使い方が求められます。
 花と緑の推進事業では、緑化活動支援事業費があります。市民グループの自発的な緑化活動や、緑を育てる推進員を中心とした地域活動を推進する事業です。暑い夏の水まきなど地域の緑化に大変、苦労されています。ハンギングバスケットは業者が手厚く管理していますが、実情に応じて、市民の緑化活動へ市がもっと協力することも必要です。
 ①市民からの、このような税金の使い方への批判について、どのように受けとめていますか。
 花と緑の推進では、緑化活動支援事業費を増額して、市民と広く共同したとりくみをもっと応援することが大切ではないでしょうか。森市長の率直な見解を伺います。

2. 地域防災計画について

 新たに作成の津波ハザードマップについて、昨年6月の定例会一般質問で、配布だけではなく各地域での説明会を徹底すべき、と要望しました。「出前講座や防災講演会等で説明し、津波に対する意識啓発を図ってまいりたい」と前向きの答弁がありました。ハザードマップの案について、市内3か所での説明会が開催されたことを歓迎します。
 ②引き続き、呉羽山断層帯の調査結果、津波ハザードマップについて、わかりやすい説明を徹底することが重要です。また、各地域で、市民自身が自分たちの住む地域にどんな災害時の課題があるのか、具体的に話し合う取り組みを広げることが必要と思います。見解を伺います。

3. 学校耐震化、住宅耐震化について

 デフレ不況から脱却するためには、ゼネコン中心の大型公共事業をではなく、学校や住宅、福祉施設など、市民のくらしに身近で関わりの深い公共事業への切り替えで、地元の中小建設業者に仕事をまわすことが大切です。
 市立学校の耐震化は、2012年4月76.4%から、2013年4月は77.9%に増加の見込みです。しかし校舎、体育館で耐震性の不十分な建物は108棟となり、100棟以上耐震性がない建物を保有する自治体として、国から要請を受けた遅れた状況は続いています。政府は2015年度までに公立学校施設の耐震化を完了することを目標に掲げて、重点的な財政支援をする考えです。富山市の2018年度末までに耐震化率100%をめざす目標を前倒しで、取り組みを強化することです。
 昨年9月の定例会の私の一般質問に対して、国の経済対策に積極的に呼応して、できるだけ早期に耐震化が完了するよう努めるとの前向きな答弁がありました。
 ③学校耐震化の遅れた状況を前に進めて、早期に完了する具体化が必要です。見解を伺います。
  奥田賃貸住宅の耐震化について、これまで繰り返し議会で取り上げてきました。住民の要望に応えて、前に進んでいることは評価します。問われるのはスピードです。
 市は2010年度に耐震補強工事を行う方針を決めました。その後大震災を経験しました。痛恨の教訓から、私たちはしっかりと学ばなければなりません。地域防災計画では住宅耐震化が減災の重点であることを、数値目標も示して、強調しているのではありませんか。国の経済対策でも耐震化事業の推進は重点となっています。
 ④奥田賃貸住宅の耐震化は今こそ重点事業として、早期の実施、完了を具体化して、とりくむこべきではありませんか。森市長の見解をお聞かせください。

4. 市営住宅について

 市営住宅の入居待ち状況待機者数は、市営住宅整備計画によると、「年々増加傾向にあり、平成13年度当初の233が平成18年度当初には455と1.95倍になっている」とあります。現在は入居待ち待機者数は減っていますが、一部の市営住宅では、空いているところの傷みが進み、荒れ放題になっているところもあります。
 高齢者が安心して住み続けることができる住環境の整備は市民の強い願いです。市営住宅も高齢者の入居が増加しています。市営住宅の住環境の改善に力を入れることが必要ではありませんか。
 ⑤市営住宅は、現在入居受け入れをしていない部屋は整備して、入居受け入れを増やすことです。エレベーターの設置、床や浴室の段差解消や手すりの設置等によるバリアフリー化については予算を増やして、市民の要求に積極的に応えるべきではありませんか、見解を伺います。

5. 伝統的文化の支援について

 市民の絆を深め、地域の活性化へ、地域の伝統芸能を支援する文化財保護事業の創設を求めます。
 ⑥先ず、地域の獅子舞、雅楽など伝統芸能の実態を調査して、広く市民に伝えることが必要ではありませんか。「富山市文化財総合調査事業」が取り組まれていますが、地域の伝統芸能についても調査結果をまとめて、わかりやすく市民に公開することです。
 地域の子どもたちに、地域の伝統芸能に触れる機会が大切であると思います。
 ⑦「子どもたちと芸術との出会い体験事業」等を活用して、地域の子どもたちに地域の伝統芸能に触れるとりくみに補助することを求めます。見解を伺います。
 ⑧黒部市等での取り組みを参考に、「伝承芸能・伝承技術士認定制度」を創設してはどうでしょうか。例えば獅子舞で活動しておられる中で、獅子舞の獅子頭など子どもたちに指導されている方を中心に、伝統文化を継承していただきたいということで、個人を認定する制度です。
見解を伺います。

6. 奨学金制度について

 最後に、奨学金制度について質問します。
 高等教育に力を入れる国はどこも返還不要の公的な給付制奨学金制度を設けています。先進国の中では日本だけが、給付制奨学金制度を持たない国です。
 ⑨国に制度創設を求めながら、富山市独自でも、高校生、大学生らを対象にした給付型奨学金制度を創設することを求めます。
 大学生については、無利子の貸付で、卒業後に市内・県内企業などへ就職の場合は返還額の減免を設けるなどで、地元の雇用に結びつく、市内・ 県内就職に対する優遇措置を設けた奨学金制度を創設してはどうでしょうか、見解を伺います。
 以上で、質問を終わります。
戻る