2013年3月定例会 一般質問 2013.3.14.thu
 3月定例会にあたり、日本共産党の一般質問を行ないます。

1、国民健康保険について

 はじめに、国民健康保険料の平均5.96%引き上げが提案されています。
 国保料は昨年度13.9%値上げされ、これ以上の負担増を行うべきではないと、日本共産党は主張してまいりました。「引き上げに反対してほしい」と請願も出されています。加入者のくらしが成り立たなくては、「制度の安定」もありません。
 宮崎市は、国保運営協議会が「さらなる保険税の改定は、被保険者の生活に多大な影響を与える」と、市長が諮問した7.9%引き上げを出席者全員一致で「不承認」としたことをうけ、3月議会に値上げ上程を見送ることにしました。
 富山市の国保加入者世帯の課税対象所得額平均は医療分で96万8,629円。
 1世帯当り保険料は
現行14万6,057円から、5.96%値上げで15万4,756円と、所得の約16%の負担となります。
① 市長は、全国中核市や県内他市町村との比較でなく、実際の国保加入者の所得に対して保険料負担は、高いと思われませんか?
② 「長引く景気低迷により、一人あたりの所得が減少傾向であり、今以上の負担を求めることは困難」「さらなる保険料改定は、被保険者の生活に多大な影響を与える」と思われませんか?
③ 一般会計から赤字補填分として5億円の繰り入れが提案されていますが、値上げ回避できる繰入額を確保し、国保料引き上げを行わないよう再度求めます。以上について、答弁をお願いします。

2、災害廃棄物(がれき)の広域処理について うかがいます。

 日本共産党は、住民の安全確保を第一に、住民合意が大前提、住民の不安や疑問にこたえること、きめ細かく住民説明会を開くことなど主張してきました。
 昨年12月議会でも、「試験焼却前に、~誠意をもって説明をつくすべき」と提言しましたが、説明会は、最終処分場のある山本地区でのマスコミにも非公開の1回、全市民対象には試験焼却と最終処分場への搬入後に初めて1回開いただけで、質問も途中で打ち切り。市民の不安や疑問に真摯にこたえているとは到底言えません。民主的手続きを軽視し過ぎではありませんか。
 山本最終処分場への焼却灰搬入を「妨害した」として、住民を行政側から刑事告訴するなどもってのほかです。この事件については全国紙でも大きく取り上げられ、異例の刑事告訴にたいして「最終処分場のある池多地区全体への説明を求めた普通のお母さんたちを、刑事告訴するなど許されない!」という声が広がっています。市民と真剣に向き合い、説明を尽くしてこなかった富山市のやり方が招いた結果ではないでしょうか。市民を信頼していない姿勢の表れではないでしょうか。
 森市長にうかがいます。
④ 市民にたいする刑事告訴に抗議し、即刻、取り下げることを求めます。
⑤ 市民対象の説明会をこれから地域ごとにひらき、誠意をもって説明をつくすべきです。そして住民合意が得られない限り、本格受け入れを強行しないことを市民に約束すべきです。答弁を求めます。

3、子ども・子育て支援策について うかがいます。

(1)こども医療費助成 は、
 昨年10月から通院小学校6年生まで、入院は中3まで拡大され、たいへん喜ばれています。しかし、「償還払い」の手続きが煩雑なことと、月1000円の負担は富山市だけと、子育て中のお父さん、お母さんに不評です。
⑥ 通院も入院も中3まで窓口無料となるよう、拡充と改善を求めます。
⑦ 所得制限は、県内15市町村のうち、来年度から廃止の魚津市を含めて、「無し」の自治体が半数以上になりました。改めて撤廃を求め、答弁を求めます。
(2)児童館と学童保育の計画的な全小学校区で増設・整備について
 富山市の児童館は、64の小学校区に13館です。金沢市は59校区に30館、福井市は50校区に29館です。
 富山市は昨年より地域児童健全育成事業を「小学1年生から3年生までの留守家庭児童を対象」とされました。学童保育のニーズの高まりに一定の対応をしたものと理解しています。
 では、それ以外の全児童の放課後の健全な遊びの場は、確保されているのでしょうか? 児童館は、児童福祉法に定められた児童厚生施設で、「児童に健全な遊びを与えて、その健康を増進し、情操を豊かにすることを目的として設置される施設」です。雪や雨の日でも天候を気にせず、異年齢の子ども集団をつくり、伸び伸びと遊べる児童館が、各地域にどうしても必要です。
⑧ 児童館と学童保育を、計画的に全小学校区で整備すべきです。答弁を求めます。

4、空き家対策について うかがいます。

 ある町内会から、老朽化して危険な状態にある空き家の所有者に連絡がとれないとご相談を受けました。市に相談しながら、町内会が聞いていた住所や登記簿の住所に、現地のつてで探してもらったものの、わからない。市からの手紙は届いているようだけども返答がなく、手が付けられない状態です。
 各地で空き家対策が模索され、高岡市、砺波市はこの3月市議会に条例を提案し、射水市も新年度中を目指し検討を進めているとのことです。条例のポイントは、市は実態調査や立ち入り調査を行うことができる。調査を踏まえ、市は所有者に「助言・指導」を経て、期限を定めて是正を求める「勧告」「命令」を行い、正当な理由がなく命令に従わなかった場合、所有者の氏名、住所などを公表できる、生活環境に深刻な影響を与える場合は、最終的な手段として行政代執行を行うことができるなどです。
⑨ 富山市においても、まず、実態調査を行なったうえ、空き家等の適正管理と、良好な生活環境の確保、市民の安全で安心な暮らしの実現に寄与することを目的とした「空き家条例」を制定されるよう求めます。答弁をお願いします。

5、まちづくりと公共交通等について うかがいます。

(1)おでかけ定期券と買いもの・入浴での電車やバス利用支援について
 銭湯もスーパーもなくなってしまった、ある市営住宅団地で一人暮らし70歳代男性から相談がありました。「バスで買いものに行くが、バス賃が往復700~800円かかる。これも100円にしてもらえたら、どんなにありがたいか」と。この方は月約10万円の年金生活者です。
 私の地元、堀川南でも、スーパー前のバス停で買いもの帰りの高齢の方の姿をよく見かけます。地鉄上滝線の小杉、不二越、稲荷町、本線の東新庄駅近くにもスーパーがあり、お風呂が近い駅もあります。一駅でも二駅でも、買いもの、または入浴にも100円で電車やバスを利用できるなら、おおいに高齢者の外出を励まし、暮らしと元気を支える助けとなるでしょう。
⑩ 「おでかけ定期券」の路線バス、地鉄電車も市電やライトレールのように全区間100円を目指しつつ、当面、買いものや入浴でも100円で利用できるようにできないでしょうか。
⑪ また、「9時から5時までの時間制限をなんとかしてほしい」「せめて帰りだけでも延長してほしい」というご要望を相変わらずよくうかがいます。時間制限緩和を求め、見解をうかがいます。
(2)地鉄上滝線の活性化について
 地鉄上滝線の活性化については、社会実験で朝の増便も実現することを歓迎します。朝菜町・上堀駅は、住民・乗客の安全確保のために早急なアクセス改善が必要です。忙しい朝などは急いで渡る人も少なくなく、たいへん危険な状態です。改善で利用者増も見込まれます。
⑫ 駅のアクセス改善の早期実現を強く要望し、今年度はどこまで進展するのか、見通しをうかがいます。

6、スポーツ施設について うかがいます。

(1)スポーツパークについて
 スケボーやBMX、インラインスケートやストリートダンスなどができるスポーツパーク整備が実現することを歓迎しています。
⑬ 予定地は、公共交通が便利なところとは言えません。とくに中高生の交通手段をどう考えていますか?
⑭ これらのストリートスポーツやダンスは、人の集まるところで見られるのもひとつの醍醐味です。街での発表の場をどうつくるのかも課題の一つですが、見解をうかがいます。
(2)パークゴルフ場について
 パークゴルフは高齢者の方を中心にたいへん親しまれ、親睦もはかれると、どんどん愛好者が増えています。「腰の痛いのがよくなった!」「歩くのが苦でなくなった!」など、嬉しいお声を聞きました。
 市内には現在17カ所のパークゴルフ場があり、新年度は常願寺川河川敷で計画されています。今後も、市内にバランス良く、愛好者の増加に見合う整備が必要と考えます。
⑮ 公園や河川敷などでトイレが遠いところ、屋根のある休憩施設のないところなど、改善の要望が出されています。ぜひ、全体の実態を調査され、だれもが安全快適に使いやすいパークゴルフ場となるように改善していただきたいと思います。答弁をお願いします。

7、福祉灯油について

 全国的な灯油の値上がりをうけ、長野県内の市町村では、低所得の高齢者や障害者、ひとり親などの世帯に対して灯油の購入補助が広がり、2月22日までに18市町村で実施されています。
 箕輪町では、「経済状況の低迷で燃料費の支払いが困難な家庭が増加し、とりわけ高齢者世帯等は重い経済的負担を強いられている」として、負担軽減のために高齢者・障害者・1人親などの世帯に、1枚500円分の「福祉灯油券」20枚を支給し、町内の協力業者から購入する仕組みです。
 安倍内閣の金融緩和宣言を機にした急激な円安で灯油価格が値上がり、県内の灯油の店頭価格(18リットル)は、13週連続で値上がりし、2月25日は1,827円で昨年11月から213円も上がり、家計を直撃しています。
 かつて旧大山町では福祉灯油の制度がありましたが、合併により、残念ながら廃止され残っていません。
⑯ あらためて、福祉灯油の制度の復活、今後の全市的な実施の検討を求めます。答弁を求めて質問を終わります。
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