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内閣府「国民生活に関する世論調査」 ―地域統計としての限界―
内閣府の「国民生活に関する世論調査」は毎年行われており、近年は、地域ブロック別統計も発表されている。
ただし、富山を含む北陸ブロックは、新潟を含めた4県であり、北陸3県とは異質なものが含まれていることに留意が必要である。
また、北陸ブロックの標本数は約330である。これは、仮に30%程度(あるいは70%程度)の標本比率がある統計では、母集団比率の95%範囲は±5%の範囲となることにも注意が必要である。この視点から見ると、単年度統計では殆どの項目で、北陸ブロックと他地域との差を確認できない。
生活の満足度で満足と応えた者の比率については、北陸は高めの位置にある傾向は認められそうである。
生活の充実感については、経年変化を見ると、北陸の比率は、全国値と交差しており、高いとは言えないであろう。
悩みや不安を感じる者の比率についても、全国値と交差している。
時間のゆとりの有無でゆとりがあるとする者の比率についても、全国値と交差しており明確な傾向は捉え難い。
内閣府の「国民生活に関する世論調査」での地方ブロックの北陸の年々の値は、いろいろと興味深いものがあり、その背景もそれなりに説明できるが、調査年が異なると違った様相となっているものが多い。このため、少なくとも単年度値を取り上げることは実態と齟齬を持つ危険がある。このため、何年かの値を確認して、その上である程度の蓋然性があるものを取り出し、参考情報として理解しておくということになろう。
(統計データ)
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(Apr.25,2019Rev.)
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