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コミュニティシップ

 コミュニティシップ=「人々が力を合わせて協働しながら好ましい結果を生み出す姿勢」
 Henry Mintzberg著(池村千秋訳)『私たちはどこまで資本主義に従うのか 市場経済には「第3の柱」が必要である』
 (Rebalncing Society Radical Renewal Beyond Left,Right,and Center)2016

 H.ミンツバーグは、経済・政治・社会の3つのセクタがバランスを取っているべきことを指摘している。
 経済セクタに偏ると収奪的資本主義の、政治セクタに偏ると国家独裁の、 社会セクタに偏ると排他的ポピュリズムの弊害がでてくる。
 こうした状況に対して、3つのセクタはそれぞれ、企業は責任ある行動を取り、政府では市民参加型民主主義を実現させ、社会で多元的に包含する姿勢を持つことによって、健全にバランスを保っていることが必要と主張している。
 そして社会セクタの活動のあるべき姿勢をコミュニティシップと呼んでいる。

 日本の現況は、経済セクタに偏り、政治セクタがそれに寄り添い、社会セクタは実態が乏しいといえよう。
 富山の現況について、経済セクタは、地場で生まれ育った多くの企業が比較的責任ある企業として行動している。政治セクタは、保守が強く、我が国全体の中で、あまり自覚のないまま主体性なく行動している。社会セクタについては、一般には旧来のコミュニティの意識が強いと考えられているように思われるが、実態は次第に変わりつつある。
 ちなみに、「ボランティア」という言葉は、他者を支援する自発的行動であるのに対して、「コミュニティシップ」は、他者を支援することもあるが、自らの喜びのための行動として捉えられよう。

 経営学等ではミンツバーグのコミュニティシップを企業経営の中でリーダーシップに対峙するものとして捉えその重要性を議論しているようである。しかし、少なくともここで引用した文献では、全体社会の中で位置付けられ、我々の行動規範に関わるものとして提示されている。


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(Jun.21,2016)