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高い自殺率 ―コロナ禍による再増加―
富山の自殺率は都道府県の中では概して高い位置で推移している。これはモラトリアムを認めない気風によるのだろうか。
2022年の富山の自殺率(警察庁速報)は20.8人/十万人で、都道府県の中では9番目に高かった。
都道府県毎の自殺率の分布については、東北地方で高く、九州・四国・紀伊の南海部で若干高く、本州中央部で低い明確な分布となっている。
自殺率の経年変化を見ると、富山はかなり高い位置で推移してきている。
2000ゼロ年代後半以降は次第に減少していたが、2020年に反転し大きく増加し都道府県の中で2番目に高くなり、2022年は9番目となった。
2020年からの増加は、全国平均でも見られ、コロナ禍での予期できない失業の増加などの影響が出ているものと見られる。なお、バブル経済崩壊後の'90s後半でも同様の急増化があった。
性別にみると、2020年の男は、全国で横ばいであったが、富山では急増している。
2020年の女は、全国でも増加し、富山も一層増加している。
性別年齢階層別では、富山だけの統計では規模が小さく、不規則変動が目立ち傾向ははっきりしない。
しかし、全体としては年齢が上がるほど増加する傾向がある。
さらに男では、これに加えて、人生の転換期である退職期前の50歳代にピークが見られる。
また、2020年では、就職で社会に出る20歳代でも高くなっている。
女については、加齢に伴う増加以外にはっきりしたピークは見られない。
しかし、2020年の全国では20歳代で増加している。これはコロナ禍かもしれない。
これに対して、2020年の富山は全年齢層で緩やかに増加し、とくに70歳以上層での増加も目立つ。
(統計データ)
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(Jan.21,2023)
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