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死因別年齢調整死亡率
―著しい低下―

 全国、各都道府県の死亡率の推移を年齢調整死亡率で見ると、男女とも着実な低下が続いている。全国の低下の趨勢を指数曲線で回帰して見ると(死亡率の対数を直線で回帰したものと同等)、男女とも今後ともかなり低下していく可能性がある。

 こうした中で、富山県では、かつては、相対的にかなり死亡率が高かったが、現在では、全国以下となっており、特に女ではかなり低くなっている。


 死亡率の低下を死因に分けて見ると、脳血管疾患の低下が際立っており、現在では心疾患と同程度のものとなっている。
 悪性新生物(ガン)については、男では、一時増加を見せたが、現在では着実に低下している。


 女では、悪性新生物(ガン)についても着実に低下し続けている。



 脳血管疾患による死亡率の低下については、異論もあるが、一般には食生活の改善、中でも減塩の効果が表れたとされている。
 富山県にあっても、行政とともに婦人会等による食生活改善運動の効果が大きかったと考えられる。

がん死亡率の推移 部位別
 がん全体では、死亡率は漸減している。


 胃がんによる死亡は大きく減少し続けている。
 富山県は以前は全国平均より多かったが、近年は全国平均に近づいている。


 肺がんによる死亡はゆっくりと減少している。
 富山県は都道府県の中では少ない。


 大腸がんによる死亡の減少は、近年は停滞気味である。


 乳がんによる死亡は、年々の変動が大きく、また、若干増加しているようにも見られる。


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(Jun.17,2017Rev./Nov.05,2013Orig.)