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ジェンダーギャップ

(1) ジェンダーギャップ指数
(2) 管理的職業従事者の女の比率


(1) ジェンダーギャップ指数
 「地域からジェンダー平等研究会」による都道府県毎のジェンダーギャップ試算がある。ジェンダーギャップに関連する各種統計指標を合成したもので、教育・経済・政治・行政の分野に分けられている。指標は、1が平等度が最も高く(ギャップがなく)、小さいほど平等度が低く(ギャップが大きく)なっている。本ページでは指標を千倍して表示した。

 各指標ともその絶対水準は極めて低いが、相対的には、教育で高く、政治で低くなっている。また、都道府県間の差異については、教育で大きく、経済で少ない。
 こうした中で、富山は相対的に教育で高く、政治で低くなっている。


 教育分野については、主として教育関係者の男女比等で構成されている。
 富山では、校長先生等の女性比率がかなり大きく、指数を高くしている。


 経済分野については、賃金格差や管理職の男女比等で構成されている。
 都道府県間の格差は他の分野に比べて少ないが、男の賃金が低く結果として格差が小さくなっている地域があるようだ。


 政治の分野については、政治家の男女比等で構成されている。
 富山は相対的にギャップが大きくなっているが、保守王国と呼ばれる政治環境が背景にあろう。


 行政の分野については、県・市町村の管理職等の男女比等で構成されている。

(統計データ)

 日本のジェンダーギャップが国際社会の中でも極めて大きいのはなぜか。あるいは、温暖化ガス排出を自律的に抑制しようとする姿勢がないのはなぜか。あるいは、移民を受け入れようとしないのはなぜか。......。
 基本的には、多様なことについて何が正義に適うかを深く反省し行動する意識がないからではなかろうか。これは、島国において、出自の異なる人と共に生活することが乏しかったため、日々、生き方を自省しながら過ごす必要がなかったためではなかろうか。
 そして正しく生きようとする姿勢の乏しさが、今日の日本の崩壊をもたらしているように思われる。

(Mar.09,2022)




(2) 管理的職業従事者の女の比率
─少ない女性管理職─

 2015年国勢調査によれば、富山県の女性雇用者のうち、管理的職業(職業大分類)に従事する者は、0.088%となっており、都道府県の中では、愛知県の0.087%に次いで低い。
 ちなみに、男性では0.95%で全国の0.88%を上回っている。 

 このように女性雇用者の管理的職業従事者の比率が低いのは、女性の労働力率の高さが影響しているかもしれない。あるいは、産業構造の違いからくるものかもしれない。しかし、統計的な検証はなかなか難しい。


 一方、雇用者で管理的職業に従事する者のうちの女性の比率は、富山県で7.6%であり、都道府県の中では4番目に低くなっている。
 この指標も地域毎の企業の属性(規模別分布など)の違い等が影響しているかとも考えられるが、明確ではない。

 いずれにしろ、富山県では、性にこだわった見方(役割分担)がより強く残っているといえそうである。
 そして、潜在的に能力のある人に十分に活躍してもらっていないことは事実であろう。また、しかるべき処遇を受けないで不満を持っている人も多いであろう。
 いろいろな立場にある人、それぞれの自戒が必要なようである。

 ちなみに性差別の少ないと考えられる小中学校では校長・教頭等の管理職の女性比率が都道府県の中で極めて高いが、これは、優秀な女性がかえってこうした職場に集まっているとも考えられる。


(統計データ)

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((Mar.09,2022ReEd/Sep.25,2017Rev.)