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活躍するハウスビルダー
―連携する多くの地場企業―

 都道府県内で建築された住宅の施工企業を分類してみると、富山県では地場(石川県等も含む)のハウスビルダー(年間20棟以上建築)の施工による戸数が約5割を占め全国で最も多い。また約4割は、多くの工務店(年間20棟未満の建築)が担っている。これに対して全国展開のハウスメーカの戸数は約1割に留まっており、この割合は沖縄に次いで少なくなっている。
 ちなみに2013年度富山県内での住宅建築戸数上位10社の内訳は、県内ハウスビルダーとして石友ホーム、ウッドライフホーム、オスカーホーム、オダケホーム、タカノホーム、石川県のハウスビルダーとして秀光ビルド、ニューハウス工業、全国展開のハウスメーカーとして住友林業、積水ハウス、タマホームがある(住宅産業研究所資料)。なお石友ホーム、ウッドライフホームは石川県の上位10社にも入っている。
 


 建設業(小分類)の事業所数・従業者数を人口当たりで都道府県比較すると、富山県では多くの業種で際立って多い。多くの職別工事業(板金金物、鉄骨鉄筋、とび土工コンクリート、大工等)、設備工事業(電気、管等)の企業が、総合工事業の傘下には入らず、それぞれなりの独立した事業を展開している。


 富山県では、多くの地場の建築関連事業者がそれぞれの独自の個性を発揮しつつ、相互に連携して事業を展開し、富山なりの建築文化を築いているといえよう。富山県建築士会の『建築職人アーカイブ』(桂書房2016年)では、こうした文化を支える職人の方々が紹介されている。


(統計データ)

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(Apr.03,2016)