生命の起源を問う「関根康人著『生命の起源を問う』BleuBacks2025」を読んだ。生命の起源について、歴史的経緯、最近の研究状況を含めて極めて分かり易く説明している。 まず、興味深かったあらましを挙げる。 ・地球システムの変遷 地球・月の誕生(特に生命に必要な金属の存在 ジャイアント・インパクトの形) 地球の循環システム、 アミノ酸形成の可能性(ユーリーの実験) 月探査の意味 ・生命をさかのぼる LUCAの正体(古細菌の発見、確率的確定)・・・物理学者の系譜の例え 自己複製起源説 還元的アセチルCoA経路と逆クエンサン回路 代謝起源説 熱水噴出穴での循環・・・鉄道網整備の例え ・異形の生命 木星・土星の衛星の生命の可能性 火星の可能性 ・生命の誕生(著者が想像する地球生命発生のシナリオ描写) 地球という舞台での自己複製と代謝の重ね合わせ(カギとなる化学物質、クレーター) 全体として、例え話を上手く使い極めて分かり易い説明となっている。 皆に、このような知識があれば、地球温暖化の危うさがもっと理解されるだろう。 それとも、理解してても、自分は生活を変えたくないということであろうか。 Jul.24,2025 目次に戻る |