推し活

「毛内拡著『心は存在しない−不合理な「脳」の正体を科学でひもとく』SB新書2024年」に、「心が見つからない」という人が増えているとの指摘がある。これは、やることがわからないという人が増えているという意味であろう。
 やるべき事ややらざるを得ない事が、目前に迫っているとこのようなことは起こらないだろう。例えば、所得のために仕事に励む、多様なケアの仕事をする、将来の生活のために勉学に励むなど。こうした環境にいる人がかなりいるだろうが、こうした事態から解放されている人も多いということであろう。

 ところで、推し活をしている人が、かなり増えているということだが、推し活とは、ここで言う「心が見つからない」人の行動ではなかろうか。
 社会に解決すべきいろいろな課題があるが、こうした推し活に費やされる時間・費用の一部が社会の支え合いに資することに使われれば、かなりの問題解決になるのではなかろうか。もっとも、このようなことが促される社会的なシステムなど存在し難いであろう。
 ところで、温暖化ガス排出の限界に鑑みれば、所得のための仕事についても、かなり削減して他に向けてもよさそうだが、これも賛同の得にくい話であろう。

Jan.19,2025

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