現代科学と哲学量子力学、相対性理論等の進展によって、宇宙のことがかなり分かってきた。我々の存在は、我々の宇宙が生まれた後は、全てが化学的変化によって形成されたものであり、そこには目的などない。生物の進化の過程で、真核生物になった際に、生命の代替わりとして我々の死も規定されている。また、脳科学の進展によって、人の意識の問題もかなり分かってきた。どのように意識するかの背景も理解されてきている。 これらを踏まえると、まず、デカルトの2元論は否定されたのであろう。物的存在とは別の「我」など存在しない。 また、ハイデガーの実存の議論など殆ど意味がないように思える。実存的生き方と言っても、未来の可能性を考えるのは、本人の欲求である。この欲求は自分が(哲学的に)目覚めた時に、遺伝子を引継ぎ生まれてからそれまでの育った環境の中で形成されていたものに過ぎない。これは、本人にとって大事なことでありそれなりに探る必要はあるが、疑問を持つことではない。 このように現代科学の下では、認識論さらには言語論の哲学は、かなり怪しくなっているのではなかろうか。 小生にとって哲学を論じることは困難が多い。誰か、現代科学の視点から哲学を再評価してくれないだろうか。 Aug.07,2025 目次に戻る |