社会改革の包括的計画

 財政改革を無視して減税を主張する政治家が多いが、無責任のそしりは免れない。ポピュリズム的発想の有権者の票を得れるのだろうが、国家を危うくしていく。

 政策を主導していくためには、現在社会にどのような課題があり、それに対応するためにどのような社会を目指すのかを明確にし、そしてそのためにどのような改革を展開していくかのか主張する必要がある。社会改革の包括的な展望・計画が不可欠ということだ。

 ただし展望を明確にするほど局所的な視点から反対者が増大することは間違いない。これで、改革が進まなくなっていることは明らかだ。

 このため、各政党は、包括的な展望・計画を明らかにするとともに、これを前提にとりあえず、どのような政策を展開するのか宣言し、社会での熟議を促していく必要があろう。もっとも、こうしたリベラルな姿勢が、選挙民に嫌われる状況があり行き詰っているという見方もある。

 いずれにしろ、選挙で選ばれる為政者は社会改革の包括的な展望・計画を提示し、選挙民はこれを評価して投票するという方向に転換していく必要がある。他の政党の不手際を咎める議論だけでは、必要な社会改革は進まない

 図は、小生が描く包括的計画の骨子である。今後、説明を加えていきたいと思っている。


Nov.30,2024

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