軍備増強と平和への貢献ウクライナ戦争が始まった際に、我が国は価値観を同じくアメリカ、NATO諸国と行動を共にすると宣言した。本当に価値観を同じくしているのだろうか。 多様な問題で著しく異なる発想をしているのではなかろうか。 異なる価値観の中での衝突であり。 まず各国の考え方を理解しておく必要があろう。 日本が同じと宣言した西欧の価値観は、 @現在の国境線を守り仲良く生きていきたい、 A侵略の脅威は最小化しなければならない、 というものであり、この限りでは日本も共有していると言えよう。 そして建前として国際社会共通の考え方となっているのだろう。 しかし、実際には異なる発想、行動を採る国も散見される。 まず、中国は、領土は力があれば拡張していくべきものとしているのではなかろうか。 また、大きな国内を治めるためには議論をするのでなく強制が必要という発想をもっている。 そして、虚構である宗教は否定すべきこととなっている。 このような行動の下で、内政不干渉を求めている。 北朝鮮は、軍備の手を緩めると侵略されてしまうという発想から、外に閉じ、軍備増強に勤しんでいる。 ロシアは、かつては一体であった領土を再現すべきとして、それを取り戻すことに武力行使も辞さない姿勢でいる。 この背景には、ロシア正教の流れもあるようだ。 また、大国の統治に議論をでなく強制が必要という発想を持っている。ただし、皆に選ばれたという体制は整えようとしている。 イスラエルは、隣国の存在は脅威そのものでありできれば消滅させたいと考えている。 イスラエルの土地はユダヤ人に約束された土地であるとして、攻められれば、100倍返しを辞さない姿勢となっている。 その他多様な国境を越えた活動を展開している国がある。 また、国内的にも紛争を続けている国も多い。 多様な価値観の中で、我が国は、どう行動していくか。 戦争に関する価値観については、憲法の規定もあり、むしろ異なることを自覚し、慎重に独自の行動をとって平和に貢献する道があるのではなかろうか。 例えば取り合えずウクライナについては、人道的支援に限っておく。 また、現在、我が国は、世界各国の行動に鑑み軍備増強に向かっている様相があるが、この是非はともかく、一方で世界平和に貢献する姿勢をしっかりと示し、また行動を採る必要があろう。例えば世界平和貢献への支出をこれ軍備増強以上にしていくことを宣言するなどあってもいいのではなかろうか。 Apr.22,2024 表紙に戻る |