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新湊大橋の通行料仮試算
─700円必要─

 本日(2012年9月23日)、新湊大橋が開通する。地元にとっては、新しい地域のシンボルができ、喜ばしい限りであろう。
 総工費485億円(国県負担比2:1)、日当たり交通量7,000台、短縮交通時間6分(12分から6分)とされている。
 仮に、総工費を25年(9,125日)に対応させると、日当たり7,000台では、1台当たり700円の支払い価値があることとなる(これは1つの簡便な試算で、誰もが合意する評価尺度というわけではない。)



 事業評価の計算はともかく、仮にこの事業を富山県の予算のみで行うとした場合、事業着手したであろうか。例え、1/3の事業費であっても着手していないのではなかろうか。あまり議論されていないが、仮に港湾予算でなく道路予算であった場合にも他の事業がいろいろとありやはり着手されていないように思われる。
 予想交通量がかなり多めと思われるし、時間短縮による経済効果も橋の両端付近では短縮時間の基礎も疑問であると同時に支払い価値額にも議論があろう。
 かつてはこの事業に疑問を呈する県職員もある程度いた。建設をリードしてきた国会議員が逝去された際には、これで懸案が終息すると安堵した声もであったように思う。

 民主党が政権を取った時、そして事業仕分けを始めた時、各自はどのように考えたであろうか。手法は稚拙ではあるが、こうでもしなければ暴走している公共事業、財政破綻を終息できないだろうと感じたのではなかろうか。

 意見はいろいろと分かれるであろうが、このような事業を地域として、地域にに住む者としてどのように捉えればいいのであろうか。二重基準(ダブル・スタンダード)でなく、筋のとおった主張をし続けることは、かなり難しい。このような疑問を呈することにさえかなりの危うさがある。

 ちなみに、本日の北日本新聞の社説は、政府の来年度予算概算要求102兆円に対して「財政再建への覚悟を示せ」と批判するものであった。このような判断ができる代表者を選ぶことが我々の務めであり、特に参議院議員はこのような役割が期待されているのだが、かなり以前に忘れられている。

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(Mar.08,2015)