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第5章 ゆとりある郷土
第5節 災害と安全
第4項 救急対応

第4項 救急対応
―救急車には頼らない―

(1) 救急車の利用
(2) 生命保険の契約

 富山県での救急車出動回数は、自家用車の利用があり、かなり少ない。


(1) 救急車の利用
 各都道府県の救急車出動回数について見ると、富山県は都道府県の中では5番目に少ない。
 全国で少ないのは、北陸、東北の一部県などである。
 これに対して、出動回数の多いのは、東京及び大阪を中心とした大都市圏地域である。ただし、愛知は少ない。


 北陸等で出動回数が少ないのは、自動車保有率に関係しており、救急車に頼らず家族等の車で病院等へ直接行くことが一因と考えられる。
 ちなみに、出動回数と自動車保有率の相関は比較的高い。




(2) 生命保険の契約
 民間生命保険の個人契約件数を見ると、富山県は世帯当たり4.3件であり、全国で3番目に高い。
 北陸3県でともに件数が多いのは、家族の繋がりが強いことを意味しているとも考えられる。
 さらに、保険外交員として働く女性が多く、家族・親族が付き合いで契約している例が多く見られ可能性もあろう。


 1人当たりの契約金額についても、当然であるが、件数と同じものとなっている。
 ただし、件数に比して金額の方で、大都市圏での高さが目立っている。これは所得の多寡に関連するのであろう。


(統計データ)

 富山県では不慮の事故による死亡率が高いが、事故の未然防止とともに、救急体制の一層の整備が必要なのではなかろうか。

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(Jun.08,2020Rev./Jun.13,1999Orig.)