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子育て環境についての意識
―親より保育所の充実―

(1) 理想子ども数
(2) 職業と子ども
(3) 子育て環境

 内閣府が「地域における女性の活躍に関する意識調査」をインターネット調査で実施した。富山県での子育てのための環境は総じて恵まれていると捉えられている。ちなみに各都道府県の標本数は500であり、結果は、ある程度信頼できるものと考えられる。


(1) 理想子ども数
 右図は、理想子供数と現実子供数(現実あるいは可能と見込まれる子供数)の分布図である。
 内容の解釈は必ずしも容易でないが、富山県での理想子供数2人は50%で相対的に集中している。
 現実子供数2人は、39%で奈良県、香川県に次いで高く、理想子供数2人とは11%ポイントの差に留まっている。
 現実子供数が0人の構成比については、富山県は28.6%で、山形県、香川県に次いで少ない。


 理想子供数の実現のために必要な事項としては、複数回答では全ての項目で全国平均を超えている。
 「子育てや教育の金銭的負担が減ること(又は家計収入が増えること)」、「自分自身あるいは配偶者が育児と両立可能な仕事についていること」といった金銭的な課題の解決についての項目が、全国でも高いが、富山県でも特に高くなっている。


 単一回答の場合では、「子育てや教育の金銭的負担が減ること」に次いで「結婚相手を見つけられること」が15%で挙がっており、他地域に比しても特に高くなっている。



(2) 職業と子ども
 結婚及び子供についての状況と妻の職業に関しては、富山県の男性では、職業を持ち続けて欲しいという意識が特に高い。


 女性の意識についても男性と大差はない。
 この意識が女性の年齢別労働力率のM次カーブでの窪みが浅いことに通じていると考えられよう。



(3) 子育て環境
 子供を預けやすいかどうかという質問には、富山県では、福井県、青森県に次いで、預けやすいとなっている。
 ちなみに福井県の預け易さは、76%で極めて高い。


 子供が預け易いという理由については、保育所等の存在が挙げられている。複数回答ではあるが、親などへの依存は全国平均より低い。


 富山県などでの女性の年齢別労働力率のM次カーブでの窪みの浅さの理由として、家族規模が大きく子供を親に預け易いことが挙げられるが、この意識調査は、まず保育所等の充実を挙げるべきことを示唆している。

(統計データ)

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(Jun.22,2015)