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東京一極集中
―コロナ禍で足踏み―

 戦後の高度経済成長期には人口の三大都市圏への集中があり、その後の中成長期では東京一極集中が進んだ。こうした動きはバブル経済崩壊で一服したが、1990年代後半に再び東京一極集中が進み、2010年前後の一服の後にも進んでいた。
 しかし、コロナ禍もあって、2020年からは集中速度が低下している。今後、コロナ禍の動向とともに一極集中がどう進んでいくか、注視していく必要があろう。

(統計データ)

 なお、コロナ禍の中で、東京一極集中の勢いは落ちているが、東京都周辺県への人口の分散が進んでいる。


 '90年代後半からの東京一極集中の動きは、経済活動のグローバル化に呼応していると考えられる。このため東京一極集中を回避することはかなり困難であろう。社会経済活動の地方分権化が進められる必要性が言われるが、各地方が国際化を直接果たしていくことが求められてる。

 富山県については、2014年春に新幹線が開通したが、これが人口変動にどのような影響を及ぼしているかについては、両方向の可能性が考えられよう。
 生活拠点の選択による増減は、よほどのイメージの向上があっても減少方向に作用するのではなかろうか。また、経済活動については、事業所立地が基礎となるが、幾つかの工場等の立地があっても、長野県で見られたように事業所の撤収が起こり、やはり全体では減少方向に作用するのではなかろうか。
 結論として、観光需要等の事業拡大からの雇用による人口増加の要因があるとしても、総体としては、人口減少をもたらすように思われる。
 結局は、新幹線開通を契機に、さらに我々にとって住みやすく、楽しい地域を創っていくこと、その結果として地域なりの魅力が形成されていくことが肝要であろう。

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(Jan.31,2022Rev./Feb.02,2014Orig.)